木版画工房アルプ

光と風の山岳風景

木版画作品の制作過程 その7 摺り

続いて、摺りの工程です。

これが私の摺の作業場です。
摺る和紙は湿らせておくのですが、版台の奥に乾かないようにビニールをかぶせてあります。
そして、和紙を摺っては、左手の台に重ねていきます。

摺り(作業場)

絵の具は「水干絵の具」です。
水に溶いてブラシで版木に広げていきます。この時に少量の大和のりを加えます。
紙の乾きを嫌って、冬でも暖房を入れません。はじめは寒くてもだんだん体が温まってきます。

摺り(絵の具)

和紙を版木に重ねて、バレンで円を描くようにこすっていきます。
このとき、すべりをよくするために竹皮に極少量の椿油を塗っておきます。
和紙は福井の生摺奉書紙を使います。たいへん丈夫な紙です。

摺り

それでは、摺ったものをお見せします。
右側が第1版、左側が第2版を摺り重ねたものです。

摺り(第1版・第2版)

左側が第2版まで摺ったもの、右側が第3版を摺り重ねたものです。

摺り(第3版)

こうして次々に合計39色を摺り重ねていきます。
同じ版木を使って、ぼかし摺り等を重ねて摺ったりもします。

その結果、8版39色摺りの作品が完成します。

沈みゆく富士・観音岳より

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